『フォーカスポイント使えば黄金分割の写真撮れるんです。』

今日は算数の授業です。
「おい、おまえ!イタズラレーターとか言うのもってないのか?」
「えっ、イラストレーターですか?持っているのですが使い方分からないんで、、、」
「それにしてもおまえ字下手だな!」
「レポさん(注1)字、読めるんですか?」
「読めないけどおまえの字、黄金分割になってないじゃないか!」
「あの、漢字は白銀分割で黄金分割じゃないんですよ」
「屁理屈言ってないで早く授業始めろ!」
下の図を見て下さい。キャノンのEOS 50Dのオートフォーカスポイントです。
センターを除いた8カ所のポイントが黄金分割上にある事にお気づきですか?
R/Gと書かれているのは上下左右の黄金比の分割線です。
R/GはGorlden Ratioの事です。
「レポさん『Gorlden Ratio』この文字は綺麗でしょ?」
英語のほとんどのフォントは一字、一字が黄金分割になっているのです。
Gr

算数の授業を始めましょう。
算数苦手な人は最後の何行か読んでいただければだいじょうぶ。
黄金分割の写真撮るのに算数、解かる覚悟はいりません。
横位置の場合:
幅210mmの直線を1:1に分割するには、210を2で割ればいいですよね?
では、幅210mmの直線を1:1.6に分割するには210を2.6で割ればいいですよね?
R/Gと書かれている金色の直線が左右の黄金分割の直線です。
縦位置の場合:
幅140mmの直線を1:1.6に分割したところが上下のR/Gになる訳です。
ここまではお分かりですか?
では先に進みます。
R/G2と書いている直線は黄金分割した1.6に当たる部分をさらに黄金分割した直線です。これを二次分割と言います。(僕が勝手に付けました)。
センターを除いた8カ所のすべてが黄金分割上にある事が分かったでしょ?。
算数分からなかった人の為に: 例題として人物撮影を挙げます。
皆さんは人物撮る時何処に合わせますか?。
「顔に合わせるの当たり前だ」って?
僕はその人の目に合わせます。当たり前ですよね。
では皆さんはその時何処のフォーカスポイントを使いますか?
「センターで合わせる」って?
それではシンメトリーの写真になってしまいますよ。
その時センター以外の8カ所のポイントを使ってピントを合わせれば何処を
使っても黄金分割の写真になるのです。
「えっ?」
国語も分からない方の為に:
例題として顔のアップの写真を挙げます。
顔全体が画面に入るよう縦位置に構えて下さい。
センターのフォーカスポイントに合わせると鼻を境に画面を2分割します。
ではファインダー上にある2つのポイントを目に合わせるとどうでしょう。
目を境に黄金分割になる事がお分かりですか?
これでなぜ人物写真の場合目にピントを合わせるか分かりましたか?
センターで合わせればシンメトリーになるし、
上にある2つのフォーカスポイント合わせれば黄金分割か
三分割の写真が撮れると言う訳です。
2つのポイントは三分割の直線と黄金分割の直線と隣接しているからです。
ここからは算数は分からなくても国語は分かる人の為に:
なぜ鼻でなく目にピントを合わせるのでしょう?
前に授業で最初に言った事覚えてますか?
「先生!、国語の出来るのと記憶力は別問題だと思いますが、、、?」
「そうでした」。
視覚心理学で近接する物をグループ化すると言ったと思います。
「言ったと思います?!」
「僕も記憶力には自信がないので、、、」
人は二つの目をグループ化して直線でつなぎます。
星座がいい例です。
北斗七星の7つの星を好き勝手に繋いだら柄杓形に見えません。
見る人は二つの目を勝手にグループ化し直線でつないでしまうのです。
したがって鼻でピントを合わせるより目で合わせた方が分割しやすいのです。
算数は出来ないけど国語には自信のあると言う人の為に:
ではポートレイトを横位置で撮った場合はどうでしょう?
ここで言うポートレイトとは上半身の写真と言う意味です。
目を左右の上の左右の2つのフォーカスポイントを結ぶ直線上の
1)中心でピントを合わせて場合。

Gr_point

赤いポイントで合わせた場合は画面を上下に黄金分割
左右はシンメトリーに分割しているのが分かりますか?
Cgr

「もう少し上の画面を詰めたい」って?
「お好きなだけよって、目に上の2つのポイントに合わせればいいのです」
「モデルを左に寄せたい」って?
「贅沢な生徒ですね、下の写真を参考にして下さい」。

Gr2nd

センター以外のフォーカスポイントを鼻でも、右目でも右肩でもでも 、
髪の毛の右端でも好きな場所に持ってくれば上下、
左右に黄金分割になるのです。
「かなりアバウトでは?」
「アヴェドンのIn The American Westを見て下さい。
かなりアバウトです。
神経質にやるとサルガドの写真のようになってドキュメンターリー写真が
『やらせ』に見えるのです。あくまでも僕の様なアバウトな人にはですが、、、、

「おい、おまえ!」
「アヴェドンのアバウトさは認めるがおまえのアバウトさは気に入らない」
「何がですか?」
「最初の説明に使った図、ノートに書いて切ったんだろ?」
「そうですけど、、、」
「きちんとカッター使って着れよ!」
「レポさん、お言葉ですが意図的にやったのですが」
「意図的?」
「師匠のアヴェドンに習って芸術的にやったのですが、、、」
最後に国語も算数も分からない方に:
「センター以外のフォーカスポイントでピンと合わせれば黄金分割になります」
それでも分からない場合は3月からT.I.P.でセミナー始めますから
是非いらして下さい。生ゴミが絵本使ってご説明します。
次回の授業は目からウロコの黄金分割を使ったデザインの授業です。
ウロコ用意して待ってて下さいね。
(注1)『レポさん』自称ライオンキングと名乗るライオン。
あの有名な『ジャングル大帝レオ』の遠い親戚とも言っています。
以前、色彩に関する授業の時「ワイキキビーチでサングラスかけて日光浴しているライオンますか?」と言った事がきっかけで時々授業の邪魔をするライオンです。
でも、たまにはいい事も言います。
ちなみにレポさんが日本語が上手なのははソフトバンクの白戸カイさんから習った
体と言っています。
カイさんがフランス語を喋れるのはレポさんが教えたと言っています。
専門学校、写真教室で写真を教えていらっしゃる講師の皆様へ。
このブログに書かれている内容、写真、図はすべて著作権フリーです。
もし、授業で使われる場合はご自由にお使い下さい。
「おい、おまえ!」
「なんですか?レポさん。今日の授業終って国選弁護人見てルンですけど」
「いや、ちょっと聞きたい事があってな、、、」
「なんですか、聞きたい事って?」
「オレのカメラ、真ん中に一つしかその、それが、、、のがないんだど」
「フォーカスポイントが一つだけってことですか?」
「そうそれ、それ。真ん中のポイントを目にピント合わせて、
ロックして、元に戻して、シャッター切ったら黄金分割とやらになるのかい?」
『たまに』はいい事を言うと言ってましたが、『よく』と訂正します。
答えは『NO!です」
理由は簡単です。試しにセンターポイントを目に遭わせて撮ってみて下さい。
目を境に上下にシンメトリーに分割されますが黄金分割にはなりません。
「レポさん分かりましたか?9つポイントあるカメラでないとだめなんです」。
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