『ジャングルにいるカメレオンを撮るのに構図は必要か?』

KARAの分裂問題から始まった構図のお勉強もいよいよ大詰め。
今日のテーマは『ジャングルにいるカメレオンを撮るのに構図は必要か?』
どうでしょう?
『KARAの分裂問題から構図の問題を考える』http://t.co/ZEqn9CL
を読み直して見て下さい。
最初に『視覚心理学の近接する物のグループ化』と言う事を言ったと思います。
未草原にいるシマウマはグループ化出来ますが密林の中にいるカメレオンの群れを
グループ化出来ません。
まして一匹のカメレオンを何とグループかするのでしょうか?
カメレオンはKARAとは違い立派なソロアーティストです。
ただ、シャイなのか一目に表だって出てくる事はありません。
では、カメレオンさんに頼まれてCDのジャケット撮影を頼まれたとします。
カメレオンさん、わざわざスタジオに入らしてくれるそうです。
「皆さんは何色のバックを使いますか?」
「緑?」
それではジャングルで撮ったのと同じでオーケストラの中で第一バイオリンの人
のソロ用のCDジャケットを撮った事と同じになってしまいます。
「おい、おまえ!オレの持ってる楽団の配置『黄金分割』になってるの知ってるか?
「知ってますよ。人間の楽団も同じですから」
「そうか、せっかく教えてやったのに」
「レポさん、『黄金分割』の授業もう終ったのですけど」
せっかくレポさんが教えて下さったので、
昨日の授業で、黄金比は面積、色にも適応していると言う話をしました。
実は音にも適応しているのです。 オーケストラの配置はデザインであの様になっている訳ではありません。
あのように配置した方がきれいに聞こえるからです。
1オクターブのピアノの白鍵は幾つですか?『8』です。
黒鍵は?『5』です。
では、8割る5は?『1.6』です。
おまけの『美人測定器』は8cmと5cmです。
カメレオンさんのCDジャケットの撮影に話を戻しましょう。
打ち合わせで当日カメレオンさんにはグリーンのメイクをしてもらう事に
してもらう事にしました。
「それでは『マスク』の主人公と同じじゃないか!」と言われましたが
「真のアーティストの姿を撮りたいので」と説得しました。
背景紙の候補は白か、黒か、ピンク、
「ピンク?」 「ピンク(マゼンタ)はグリーンの補色なのでキレイです。可愛いし、」
今回は白バックで撮る事にしました。
これまでの復習です。
「シンメトリーで撮ってみて下さい」。
「絵にならない?」
「では三分割法は?」
これもだめですか!
「黄金分割は?」
ちょっとは絵になる?
↓の写真を見て下さい。これが今日の授業です。

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ご存知、僕が敬愛する師匠Richard Avedonの
In The American Westの表紙です。
かなり僕と一緒でアバウトな黄金分割です。
おまけにあげた『美人測定器』で測ってみ手下さい。
芸術的なアバウトさが分かると思います。
敬愛する師匠の写真に手をつけるのが気が引けるのですが
亡き師匠も自らワークショップを開いてダイアン・アーバスなど
多くの写真家を育てた訳ですからやっても許して下さると思います。↓
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これがもう一つの構図です。
これ紀里谷さんから習った構図です。
紀里谷さんはアメリカの学校の先生から習ったそうです。
僕はフランスと日本の絵の先生よりアメリカの先生の方が好きです。
アメリカの先生は理論的にかつ、科学的に教えてくれます。
ここからは紀里谷さんの解説にしたがって解説します。
「構図には2種類あって一つはネガティブスペースと
ポジティブスペースのバランス」
画面の黒い部分がポジティブスペース(被写体部分)です。
白い部分がネガティブスペース(バック)
何をいいたいか?
今迄の授業は画面をどこで分割するかと言う事でした。
それは画面を直線的に切ると言う事です。
紀里谷さんに教えたアメリカの先生は胸腺的に分割してもネガティブスペースと
ポジティブスペースのバランスがよければ構図の良い写真だと言う事です。
アヴェドンは師匠ですがアーヴィング・ペンは神様です。
アーヴィング・ペンの撮ったピカソの写真を見て下さい。
直線的分割も黄金分割。
ネガティブスペースとポジティブスペースのバランスの面積比も黄金分割です。
やはり、神様は違いますね。
「おい、オマエ!。紀里谷さんのもう一つの構図ってなんだ?」
「それは、『視覚心理学を使ったポートフォリオの作り方』でやったでしょ!」
次回は構図の授業の最後です。
目からウロコどころでなく目玉が落ちてしまう『日本的に見える構図』をします。
今度はウロコではなく目玉のスペアーを用意しておいて下さい。
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